
※紹介行員のインタビュー内容・所属等は取材当時のものになります
地球環境と人々の健康を守り、地域経済を支える施設の一つに、産業廃棄物の中間処理施設があります。中間処理は、事業活動によって排出された産業廃棄物に焼却、破砕、溶解などの処理を施し、安全な形で減量する技術。国土面積が狭く、最終処分場の残余年数が20数年と言われる日本では、環境への影響を左右する極めて重要な施設と言えます。しかし、環境保全意識の高まりとともに中間処理の基準も厳格化されており、当行の取引先である産業廃棄物処理会社も、自治体より焼却炉の処理能力の改善を求められていました。
お客さまよりご相談をいただき、当行では焼却炉の改修資金の融資を検討。改修による利益率の変化と毎月の返済額のバランスを慎重に精査し、約5億円のコベナンツ付融資を実行しました。コベナンツは、融資契約を締結する際に契約書に記載することのできる一定の特約事項のことを言います。企業ごとにオーダーメイドの内容で、「情報開示義務」「財務・担保制限条項」などがあり、これによって銀行はリスクを最小限に抑えることができます。一方、お客さまにとっては低コストで資金を調達でき、事業の成長や投資を促進できるというメリットがあります。通常の融資ではなくコベナンツ付融資を実行したのは、お客さまの関連会社がビジネスパフォーマンスの向上を目指す最中だったからです。通常では、新規のご融資協力が難しいケースですが、地域貢献度の高い企業をメインバンクとして支え続けるため、この融資を決定しました。
また、併せて『SDGsフレンズローン・ネクスト』を提案。これは「SDGsターゲット検討シート」を用いて、お客さまのSDGs課題の解決に向けた施策とKPI(重要業績評価指標)の設定を支援する融資で、以後3年間、連携して取り組んでいくことになりました。1基あたり半年間をかけておこなった焼却炉の改修工事は、昨年完了。本年よりフル稼働しており、初年度の成果はまもなくに明らかになります。
法人渉外 入行6年目
旦 尚之
入行してから、法人渉外としてキャリアを歩み、今回のプロジェクトでは融資部とお客さまをつなぐ窓口として、コベナンツ付融資の実行とSDGsへの取り組みの策定に貢献した。
焼却炉の改修資金のご融資にあたって最初におこなったのは、お客さまが運営する中間処理施設の視察です。産業廃棄物の処理事業に対して知識が浅かった私ですが、集積された廃棄物とその処理方法を現場で教わり、日本の最終処分場の現状を知ったことで考えが変わりました。メインバンクの法人渉外として、環境のため、地域・人のために何としても融資を実行しなければならないと思ったのです。
現在の自社施設への月間受入量と外部業者への発注量。焼却炉の改修による処理能力と利益率の変化。現状分析に必要な最新のデータも、現場で働く技術者の方々にヒアリングを重ねて揃えました。私の場合は教わったというのが正しいのかも知れませんが、分析を終えたときには確かな手応えがありました。焼却炉を改修すれば、外部業者へ委託しなくても今より多くの産廃物を受け入れられる。その結果、利益率が大幅に向上し、関連会社の業績悪化をカバーできる。誰もが笑顔になれる根拠を、数字で示すことができていたからです。
この利益率大幅改善への道筋が立てられたからこそ、通常ではご融資に漕ぎつけない案件を実現できました。
ただ、融資部に承認されるまでの道のりは想像以上に険しかったです。特に困難だったのは、支援の目的や取り組みの意義など、数字以外のところに説得力を持たせること。作成した書類が「具体性が乏しい」などの理由で戻されるので、補足資料をつくり直して提出する。そんなやりとりが何度も続きましたが、粘り強く融資部と連携して最後までやり遂げたことが自信になりました。これから先、法人渉外として取り組むべきことが明確になったという意味でも忘れられない案件です。
共同事業体の代表機関として、「OMOTANコイン事業」に取り組み、地域の消費活動や経済循環を促進し、地域住民と事業者間のつながり強化に努めています。
地方公共団体や事業者、大学等と連携し、宮ケ瀬地区における金融教育イベントの開催や、人流データ分析等による観光活性化施策の検討など、様々な施策に取り組んでいます。
独自の金融教育プログラム「はまぎん おかねの教室」を立ち上げ、ウェブサイト上で楽しく学べる動画や、学校ですぐに使える教材提供に加え、出張授業などをおこなっています。最近では、秦野市と金融教育をひとつの柱とした連携協定を締結しました。
※(公財)消費者教育支援センター主催「消費者教育教材資料表彰2023内閣府特命担当大臣賞」受賞