デジタル戦略部
決済ビジネス企画グループ
ビジネスアシスタントリーダー
デジタル戦略部
ダイレクトチャネル企画グループ
デジタル戦略部
業務改革企画グループ
※紹介行員のインタビュー内容・所属等は取材当時のものになります
少子高齢化に伴う若年層取引の減少。全世代のデジタル世代化。Ul/UXに優れた非金融業者の参入。外部環境と顧客ニーズの変化に伴うこれらの課題を解決するために2019年4月に新設されたのがデジタル戦略部だ。
めざしているのは、単なるデジタライゼーション(単なるIT化、ペーパーレス化)に終わらせることなく、ビジネスモデルや顧客体験を変革し、社会や人々の生活向上に資するデジタルトランスフォーメーション(DX)である。
代表的な現在進行中のプロジェクトは、法人向けポータルサイトの機能強化をはじめとした『新たな法人向けサービスの拡充』、FinTech企業や他業種との連携強化がテーマの『マルチバンク本人確認プラットフォーム』、人間の暗黙知を AI に置き換え業務の標準化・高度化・効率化をすすめる『AI活用領域の拡大』。その具体的な内容と今後の見通しについて、グループメンバーに聞いた。
デジタルチャネル(非対面)による法人のお客さまとのコミュニケーションと取引方法を確立し、既存の対面チャネルを融合することで「利便性の向上」「法人取引の拡大」「業務の効率化」をめざす。それがKのチームのミッションで、現在は2020年1月に開設した法人のお客さま向けポータルサイト『〈はまぎん〉ビジネスコネクト』の機能強化と新たなサービスの導入に取り組んでいる。
K:「法人のお客さま向けの取引明細や残高照会の無料提供、トランザクションレンディング(お客さまの口座残高や取引情報をもとに、当行が事前審査をおこなったうえで、決算書不要で融資可能額や金利をポータルサイト上で提案する)、法人向けインターネットバンキングなど各種申込手続きのWEB申込みなどのサービスに加え、当行だけでなく他行の口座残高も一元管理できる新サービスが先日リリースされています。現在は更なる新サービスの導入をめざし、行内のリスク管理部門や法人営業部門、外部のFinTech企業と協議を重ねています。支店勤務で培った交渉力、官公庁のシンクタンクへの出向で磨いた客観的な視点を駆使して行内外の理解を促し、実現に近づけていく。そこにやりがいを感じています」
N:「100年続いてきた法人取引を変えていく。そのミッションを担っているのがこのチームです。法人のお客さま向けのデジタルチャネル(非対面)はまだまだ始まったばかりで、今後もチャレンジしたいことは沢山あります」
入行7年目。2カ月前まで支店の個人渉外担当だったNが、お客さまの利便性向上を目的に外部のFinTech企業や他業種と連携しつつ取り組んでいるのは、マルチバンク本人確認プラットフォームの推進だ。マルチバンク本人確認プラットフォームは、金融サービスにおける本人確認業務をデジタルで迅速かつセキュアに実現するプラットフォームのこと。オンライン上で運転免許証などを撮影し、銀行のデータを送信するだけで本人確認手続きが完結する。
N:「代表的な利用機会としては、横浜銀行とお取引のあるお客さまが、他の金融機関や証券会社で新たに口座を開設される場合ですね。横浜銀行で管理している本人確認済情報を、ご本人の同意を得て他の金融機関・証券会社にお渡ししますので、お客さまはサービスの早期利用が可能となります。また、他の金融機関では、これまで本人確認時に行っていた利用者宛郵便等の送付に係るコストや事務負担を削減し、効率的な本人確認ができるというメリットがあります」
金融機関以外の連携先としては、カーシェアサービスやフリマ・レンタルサービス、シェアリングエコノミー関連の運営事業者などが考えられ、今後も連携先を増やしていく予定だ。横浜銀行ではこうした新しい取り組みに積極的に挑戦し、他の地方銀行を巻き込んでいく活動をしているという。
N:「専門的な知識はまだまだ不足していますが、お客さまの課題を見つけて解決策を提案するところでは、個人渉外の仕事で培った経験と知識を活用できていると思います。支店では対面営業が基本で、店舗まで来ていただくケースも少なくなかったので、オンライン上で完結できるサービスを増やし、お客さまの負担を軽減したい。そんな想いで取り組んでいます」
K:「新しい顧客体験を提供できていることが実感できる仕事です。これを読んで横浜銀行へ入行した皆さんが、彼女のようにデジタル戦略部への異動を希望し、支店での経験を活かして活躍してくれたら嬉しいです」
そして、OのチームではAIの活用領域の拡大に取り組む。これまでにお客さまとの応接記録の確認作業、問題事例報告書の評定、マネーロンダリングや特殊詐欺などの疑わしい取引のモニタリング業務などにAIを活用。人間の暗黙知で判断していた部分をAIに置き換えることで業務の標準化・高度化・効率化をはかってきた。その動きをさらに加速させ、人間が最終判断に専念できるような環境を提供すること。データの活用領域を拡大し、業績向上につなげること。それがOのミッションだ。
O:「AIの活用をわかりやすくいえば、今まで人が膨大な時間をかけておこなってきたさまざまな判断業務を、AIにサポートしてもらうということです。私の役割はAI活用の案件発掘や周囲への提案活動です。本部、支店の業務のなかでAIを活用できそうなものを探し、転換への道筋を考え、各部署に説明します」
AIは人を削減するための技術ではなく、横浜銀行の価値を向上させるための手段の1つ。提案活動では、それを最初に伝えているというO。しかし、現在のところは期待したほどの反応がないという。
O:「例えば支店であれば、AIに業務を手伝ってもらうことで、新人の教育やお客さまの相談対応により多くの時間を使えます。そうしたメリットを伝え、導入事例なども含めて提案をしているのですが、マンパワーで乗り切れるという考えが根強いせいか、反応はまだまだですね。力不足を痛感しています。でも、悲観はしていません。私は大学時代からプログラミングやデータ解析を仕事にしたいと思っていて、その希望がかなったばかり。今後も創意工夫を重ねてAIに関する行内理解を促し、適材適所のAI活用を進めていきます」
K:「支店業務でのAI活用は、デジタル戦略部のなかでも難易度の高いミッションのひとつですが、その分やりがいは大きいはず。お客さま目線で物事を考えることもできるので、新たな付加価値をつくってくれると期待しています」